信じていた···疑う事も··なかった
ある日②
建設場所を何件も回り
高木さんも俺も納得できた
場所に決まった。
地ならしを行い
日にちを置く。
その感に
俺は結城課長に連絡をした。
結城課長と茉優ちゃん
凛ちゃんと大雅さんと
四人で結城課長の家に集まった。
みんなは······
沙良がいないのを
不思議に思っているようだったが
俺は、四人に
高木さんが持ってきた
デザイン画を見せた。
大雅さんや茉優ちゃん、
凛ちゃんには
わからなかったが
結城課長には、
誰が描いた物か
すぐにわかって
「これは?」
と、俺に訊ねた。
俺は、あの日の事からを
四人に話した。
今の高木さんの現状まで。
どうして、高木さんが
沙良のデザイン画通りの
家を建てたいのかまでは
分からないが。
たが、デザイン帳の
汚れや垢を見て
皆、積もる思いがあった。
こんなに思っていたなら
なぜ?
毎回、みんなそこに行き着く。
だが、この事は、
四人と染谷夫妻の
胸だけにおいた。