信じていた···疑う事も··なかった
沙良がいるから
大好きな沙良と結婚して六年
結婚して本当に幸せな毎日を
送っている。
結婚して四年目に
沙良のデザインした住宅が
最優秀賞を取り
沙良と二人で抱き合って喜んだ。
沙良のデザインする家は
明るくて温もりがあって
住みやすいはず····だと、
俺は思っている。
何枚も何枚も考え直して
デザインを作る沙良
ずっと頑張っているのを
知っていたから
本当に嬉しかった。
だが、受賞してから
沙良は、毎日仕事に追われて
大変そうで
沙良の身体が心配だった。
そんな時に
「早都。帰り遅くてごめんね。
あなたも仕事で大変なのに。
早都にゆっくり寝て欲しいから
私は余っている部屋で寝る様にするね。」
と、言われた。
えっと、思ったが
「目の下に隈を作っているよ。早都」
と、言われた。
確かに沙良が帰ってきて
沙良の顔を見にリビングに行き
また、ベッドに入り
うつらうつらすると
沙良がそっとクローゼットから
着替えを持ちお風呂へ
また、うつらうつらすると
沙良が、そっとベッドに入ってくる
何度も目が覚める。
それを沙良は、知っていて
言ってくれていた。
だけど、週末や休みの日は、
沙良を抱き潰したり
沙良を抱き締めて寝ていた。
自分も係長になり
沙良は、
「凄いね。頑張ってたからね。」
と、喜んでくれた。
仕事は、毎日忙しい
だけど、沙良がいるから頑張れる。
マンションも二人で
何軒も見て決めた。
数年後は、家を建てたいね
と、二人で話していた。
その前に子供を·····とも考えていた。
俺達は、時間が許す方が
家事をやれば良いと話し合って
決めていた。
俺も沙良程ではないが
料理もやるし
掃除や洗濯もやる。
そんな中
職場にパートの人が何人か入り
正社員の補助を行う事になった。
俺の部署にもパートの女性が
配属された。
北山 絵美(きたやま えみ)さん 27歳
北山さんは、県外で働いていたが
職場に馴染めずに実家に
帰ってきたらしく
短時間の仕事から慣らして行きたいと
パートで入ってきた。
独身女性だ。
仕事も真面目にやってくれている。
細くて小柄な女性。