死亡フラグと危険な婚約者の殺し方〜転生したら殺される運命の悪役令嬢だったので殺される前に殺します〜
私は、私の前世は木下莉瀬(きのしたりせ)


前世はどこにでもいる普通のオタク学生だった。


高校の卒業と就職を目前に控えていた十八歳の冬。


学校へ向かう途中の曲がり角で車と接触した。


それで前世の私は死んだ。


さっきの映像の中の少女は前世の私。


第二の人生真っ只中の私にとっては別に悲しくもなんともないけれど、あの世界の本の続きが読めないとか両親や友達と会えないのとかはちょっと寂しいかな。


なんせ今世は全く違う世界なのだ。


ここは多分中世ヨーロッパ寄りの世界。


貴族が存在している時点で現代ではないのは確かだし、この世界には私がいた日本という国はない。


全くの別世界へ転生させられたようだ。


でもなんで急に前世を思い出したりなんか……。


私は婚約者のヴィルフリートとお茶会をしていただけ。


レモンティーを飲もうとしたら急に頭が痛くなって……。


レモンティー……?

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