死亡フラグと危険な婚約者の殺し方〜転生したら殺される運命の悪役令嬢だったので殺される前に殺します〜
部屋に戻った私は椅子に座り、ノートを開いた。


忘れないうちに整理しておこうっと。


確かお昼頃にヴィルフリートとのお茶会で前世の記憶を思い出して、それからお父様に手紙を渡して……ナーサリーと和解したわね。


睡眠薬入り紅茶を飲むのを間一髪で避けれて本当によかった。


原作だと何の疑いもなく紅茶を飲み干すのよね。


そして急な眠気に襲われる。


普通に薬盛られてる事実が怖いわ……!


そしてお父様とお話して、好感度アップのために……。


あれは完全に失敗!


そもそもあれくらいでお父様の態度が変わるのなら幼少期も苦労してないわ。


でも今はこれくらいしか思いつかないから継続するしかないわね。


それから使用人達にきちんと謝罪して和解。


周りを味方につけておけば何かあったとき助けれくれるかもだし……。


初日にしては順調順調!


あと私が殺されないために出来ることは……。


……というかいっそのことヴィルフリートと仲良くなってしまえば命を狙われなくて済むんじゃ……?


さすがに仲のいい友人を殺そうなんてヴィルフリートも思わないはず。


前世の記憶があるから私はもうヴィルフリートにしつこく付きまとうことはないし、ある程度の好き嫌いは知ってる。


頑張ればヴィルフリートの信用を取り戻せるかもしれない。


でも睡眠薬入り紅茶出された後(多分)だしもう手遅れかな……。


うーん……。


やるだけやってみよう。


円満に解決できるならそれに越したことはない。


そう心に決めてノートを閉じる。


今日は色んなことが起こりすぎて疲れたわ……。


でもなんで急に前世の記憶を思い出したりしたのかしら。


自分の命が危ないから?


考えたって仕方ないか。


私はこの世界で生きていくしかないのだから。

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