死亡フラグと危険な婚約者の殺し方〜転生したら殺される運命の悪役令嬢だったので殺される前に殺します〜
小説『王子と少女、恋焦がれ』のストーリーはこうだ。



リーゼロット・シェーンヘルは伯爵家の娘として生まれる。


母はすでに他界。


父は元々家に寄り付かず、仕事一筋で娘を放置。


リーゼロットは使用人達が育てていた。


リーゼロットはワガママに育ち、使用人に酷いことばかりするので皆に嫌われていた。


そんなある日、たまたま父に会いに来ていた王とその息子、ヴィルフリート・エメラウスを見掛ける。


ヴィルフリートに一目惚れし、猛アタック。


ヴィルフリートは軽くあしらう。


リーゼロットは父にヴィルフリートと結婚したいと相談する。


父は権力、地位、名声のため快く承諾し、婚約を結びつける。


この時リーゼロットは十二歳。


親同士が勝手に決めた婚約だったため、リーゼロットをうっとおしく思っているヴィルフリートはリーゼロットが十六歳になった頃から命を密かに狙い始める。


最初は脅し程度。


怖がってあっちから婚約破棄をしてくれればいい。


その頃ヴィルフリートに好きな人が出来る。


それがこの物語の主人公、シャルロット・リーシック。


それを妬んだリーゼロットは主人公をいじめまくる。


それを知った王子は益々リーゼロットを嫌悪。


それを知ってか知らずか、数年後、ヴィルフリートの父、アルヴァロッド・エメラウス公爵から花嫁修業の一環として一緒に暮らす命令が下る。


それは勘弁とばかりにヴィルフリートはいじめの件などから結婚式直前にリーゼロットを断罪、つまり死刑になる。


この時リーゼロットは十八歳。


そして晴れてシャルロットはヴィルフリートと結ばれる。



ここまでが一巻のストーリー。

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