私たちの笑顔
和明…今日来るのかな…?


来てほしいけど…顔合わせたくない。

複雑な心境。

顔を伏せて、ちょっとだけ一眠り。



「授業始めるぞ〜!」


教授の太い声が教室に響く。


「寝てるヤツにはレポートの課題教えないからな!」


バサッ

それはあかんと思って、顔をあげた。


なるべく前を見ようとした。

教授を見ていればいいんだ…

でも…首が勝手に…


私の目は和明の姿を探していた。

今までとは違って遠くにいる和明…


目は見つけてしまった。


和明の目は…確実に私を見つめていた。


目があってしまった。
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