私たちの笑顔
うわっ、しまった…


すぐに目をそらした。

何やってんだよ、私…

情けないよ…


和明の姿は気にするな。

それより教授の話を聞け。

レポート書けないぞ…


必死で言い聞かせても、私の目は言うことを聞いてくれない。

ちょっとした隙に和明を見てしまう。

目が合って、そらす。

それからまた懲りずに和明を見る…


どう考えても怪しいよ。

和明だってだんだん不審者を見るような目になってきたよ…?

いい加減辞めなさい…


結局授業中、目が合ってはそらし、また目が合ってはそらすを繰り返していた。
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