私たちの笑顔
だんだん二人きりの空間に耐え切れ無くなった。


「…帰る」


鞄をガバッととって、立ち上がった。


「待てってば…!」


和明が…

和明の手が私の腰に回されて…

後ろから抱き着いてきた。


「俺待ってるから…別れても由美のこと愛し続けるから…」


私も大好きなんだよ…

でも…だめなんだよ…

私の過去が許してくれないから…


「送ってくよ」


キーを手に取った。


これで最後。

和明と二人きりになるのは最後…

送ってもらって家に着いたら…

全部終わり。

和明とのことは…忘れよう。
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