私たちの笑顔
通り道にいくつか水族館専用の駐車場があった。

しかも、「空車」ばっか。

だけど、和明は全部無視してここまで来てくれた。


「ここめっちゃ海見えるじゃん!ここがいいんだろ?」


って言われた。


超能力者みたい…


そんな和明に余計に惚れてしまう。


顔がまたほてってきた…

赤くなってきているのもわかる。


顔のほてりを冷まそうと、窓を開けた。

窓から入ってくる風はただの風じゃない。


微かに香る潮の香り…

この駐車場は、海の上のようなところ。


だんだんと車の中が海の香に満ちていった。
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