私たちの笑顔
アキは怒っていたけど…

棚橋の目は本当に反省しているように見えた。

なんとなく…赤ちゃんへの愛情も感じたんだ。


私は思った。

本当に反省しているのなら…

赤ちゃんを愛してくれているのなら…

赤ちゃんと一緒に眠らせてあげようか…


「自分勝手だってわかってる!でも…俺があれから考えていたのは…子供の未来だったんだ…。もし由美が産んでいたら…どんな子に育っていたんだろうとか…」


棚橋はわめきながら涙を流した。


わかったよ、棚橋の気持ちは…


「いいよ、入ってあげてよ…」


ようやく声を出すことができた…
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