君にたくさんのありがとうを
自分には自信がない。
本当に付き合う相手が私でいいのか不安になる。
「詩織でいいんじゃない。詩織がいいんだよ」
「よろしく、お願いします」
嬉しい。
素直に、とても嬉しい。
好きな人と気持ちが繋がり合うってこんなに幸せなことなんだって。
今までひとりぼっちで、好きな人もできなかった私は、こんな気持ち知らなかった。
全部神代くんが教えてくれた。
ありがとう、神代くん。
「どうしよう……」
「どうしたの?」
「今、すっごく幸せ」
「ねぇ、キスしていい?いや、させて」
「……んっ」
神代くんと繋がりあった唇。
とても柔らくて温かかった。
私の、初めてのキスだった。
初めてキスは、とても緊張して、とても幸せだった。
「早く元気になって戻ってきてね」
「あぁ。待っててくれる?」
「もちろん」