君にたくさんのありがとうを
「あっ、えーっと……」
自分から話すのはなんだか照れくさい。
でも無視をすることはできず……
「神代くんが目を覚ました日……」
「めっちゃ最近じゃん!」
「きっと陽子ちゃんがああやって言ってくれたから」
神代くんと付き合うことができたのは、陽子ちゃんが応援してくれたのもきっとある。
「ありがとうね、陽子ちゃん」
「あれ、岡田って颯馬のこと好きじゃなかったの?」
鎌田くんが爆弾発言をして、陽子ちゃんは驚いていた。
「えっ、知ってたの!?」
「バレバレだよ、たぶん颯馬もわかってたと思うし」
「うっそー、恥ずかし……絶対秘密にしてよ?」
「そんなの今更だろ」
「それでも!」
私たちは駅に着くまで、ずっと楽しく盛り上がっていた。