君にたくさんのありがとうを



神代くんが学校に復帰してきてから、もう数週間が経った。


私は休み時間も神代くんと陽子ちゃんと鎌田くんに囲まれて過ごしている。


今までの私では考えられないくらい幸せな毎日を送っていた。


英里ちゃんと未奈ちゃんとはまだ話せていない。


様子を見ていると、何度か目を合わせてしまうこともあった。


その度に気まずい空気が私たちの間に流れる。


今は新しくできた友達に囲まれて幸せだけれど、英里ちゃんと未奈ちゃんとの関係をこのままにもしておきたくない。


ずっと私の心の中は葛藤していた。



「なんか悩んでる？」



学校からの帰り道。


いつも通り神代くんと帰っていると、私の異変に気がついたのか、そう問いかけられた。



「うん……英里ちゃんと未奈ちゃんのこと」


「あぁ、あの２人のことな」



神代くんには全てを話していて知っているから、すぐに察してくれた。




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