あのねあのね、
「あ…、手紙は恥ずかしいから、後で読んでほしい……」
「ん、わかった」
そう優しい声で返事をした彼は、包装紙に包まれていた箱を見て目を見開き、そのまま箱を開いた。
「これ…、俺のあげたイヤーカフと同じやつ?」
「……お、お揃いに、したくて」
「……っ」
「夕凪くん、毎日耳につけてたから、本当はお気に入りだったんじゃないかって……だったらプレゼントしたら喜んでもらえるかもしれないって思って……ダメだった…?」
「……ダメじゃねぇ。けどこれ高かったろ?」
「これは貯めてたお小遣いで買ってしまって申し訳ないけど…、でも働けるようになったら、ちゃんと自分のお金で買ってプレゼントする……!」
貰ったお金で買ったプレゼントと、自分で稼いで買ったプレゼントでは重みが違うから。
そしてその瞬間も彼の隣にいれますようにと願う。ずっと、この先も。