離婚直前、凄腕パイロットの熱烈求愛に甘く翻弄されてます~旦那様は政略妻への恋情を止められない~
セックは中辛口のことだ。彼は一本の白ワインを手に取りながら言う。
「へぇ」
「何本か買って帰って、今度一緒に飲み比べをしてみようか」
ワインを勉強中の私にとっては魅力的な提案だったが、ここで扱われているものは意外と高級だ。素直にそれを口にすると彼は白い歯を見せて笑った。
「心配するな。妻にワインをプレゼントするくらいの見栄は張らせてくれ」
「妻……そんなふうに言ってもらったの初めてですよね? なんだか照れちゃうな」
私が言うと桔平さんは苦い顔でぽつりとこぼす。
「俺たちの結婚は完全な政略結婚で美紅の気持ちはなかっただろう? その状態で君を妻とは呼べなかった。今は……まぁかなり強引だったが君の同意を得てこの関係を継続しているから」
桔平さんはつないだ手にギュッとさらに力を込めた。
「――俺のものとして愛させてもらう」
私の顔は多分……桔平さんの目にもはっきりとわかるほどに赤くなっているだろう。
「あ、え、その……」
桔平さんはいたずらな瞳で私の顔をのぞきこむ。
「そんな顔してると襲われるぞ、俺に」
ますますパニックになる私を見て彼は楽しそうに笑った。
(私がずっと憧れていたこと、桔平さんは知らなかったんだ)
「へぇ」
「何本か買って帰って、今度一緒に飲み比べをしてみようか」
ワインを勉強中の私にとっては魅力的な提案だったが、ここで扱われているものは意外と高級だ。素直にそれを口にすると彼は白い歯を見せて笑った。
「心配するな。妻にワインをプレゼントするくらいの見栄は張らせてくれ」
「妻……そんなふうに言ってもらったの初めてですよね? なんだか照れちゃうな」
私が言うと桔平さんは苦い顔でぽつりとこぼす。
「俺たちの結婚は完全な政略結婚で美紅の気持ちはなかっただろう? その状態で君を妻とは呼べなかった。今は……まぁかなり強引だったが君の同意を得てこの関係を継続しているから」
桔平さんはつないだ手にギュッとさらに力を込めた。
「――俺のものとして愛させてもらう」
私の顔は多分……桔平さんの目にもはっきりとわかるほどに赤くなっているだろう。
「あ、え、その……」
桔平さんはいたずらな瞳で私の顔をのぞきこむ。
「そんな顔してると襲われるぞ、俺に」
ますますパニックになる私を見て彼は楽しそうに笑った。
(私がずっと憧れていたこと、桔平さんは知らなかったんだ)