離婚直前、凄腕パイロットの熱烈求愛に甘く翻弄されてます~旦那様は政略妻への恋情を止められない~
パイロットやCAがステイ先で同僚との親交を深めるかどうかは結構人による。俺自身は先輩パイロットから強引に誘われないかぎりはあまり参加しない。交流が嫌なわけではないが……JG航空の創業者一族の人間なので俺がいてはみんなが会社の愚痴も言えないだろうとそこは気を使っている。
「今からみんなで遅めのランチなんです。今回はたまたま同じホテルだったDLC航空のみなさんもご一緒に……大門機長もいかがですか?」
他社パイロットとゆっくり話をする機会は貴重でやや興味を引かれたが、やはり美紅への土産選びのほうが自分のなかでは重要だった。
「悪い。今日は買いものをしたいと思っていて」
小林は少し驚いたような顔をする。
「大門機長がショッピング好きとは意外ですね」
クスクスと笑う彼女に正直に打ち明ける。
「……妻に土産を選びたくて」
罪悪感を覚えずに美紅を妻だと言えるのがうれしくて無意識に頬が緩む。
「浜名美紅さんですよね?」
「知ってるのか」
「えぇ、以前に一度同じフライトを担当しました。それに大門機長を射止める前から彼女はわりと目立つ存在でしたし」
小林はふふっと笑って続ける。
「彼女、綺麗だから。大門機長ってメンクイだったんですね」
「いや。決して見た目だけに惹かれたわけじゃ……彼女は内面も素晴らしいし」
ついつい美紅への思いを語り出してしまった俺に小林はあきれた顔をする。
「今からみんなで遅めのランチなんです。今回はたまたま同じホテルだったDLC航空のみなさんもご一緒に……大門機長もいかがですか?」
他社パイロットとゆっくり話をする機会は貴重でやや興味を引かれたが、やはり美紅への土産選びのほうが自分のなかでは重要だった。
「悪い。今日は買いものをしたいと思っていて」
小林は少し驚いたような顔をする。
「大門機長がショッピング好きとは意外ですね」
クスクスと笑う彼女に正直に打ち明ける。
「……妻に土産を選びたくて」
罪悪感を覚えずに美紅を妻だと言えるのがうれしくて無意識に頬が緩む。
「浜名美紅さんですよね?」
「知ってるのか」
「えぇ、以前に一度同じフライトを担当しました。それに大門機長を射止める前から彼女はわりと目立つ存在でしたし」
小林はふふっと笑って続ける。
「彼女、綺麗だから。大門機長ってメンクイだったんですね」
「いや。決して見た目だけに惹かれたわけじゃ……彼女は内面も素晴らしいし」
ついつい美紅への思いを語り出してしまった俺に小林はあきれた顔をする。