雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。
「甘え方?そんなのこれから覚えていけばいいだろ。俺の隣で」
「……へっ」
「ゆっくりでいいんだよ。人の性格なんてそんなすぐには変わんねぇし」
「いいの?」
「ああ、瑠佳が慣れるまでは俺が見抜くから。今日みたいな強がりは。だから、バレたら諦めて潔く甘えろ」
甘え方はまだよくわからない。
だけど、これはもう立派に甘やかされてるんじゃないだろうか。
「……わかった。努力する」
「じゃあ、寝るか」
怜央はそう言うと、さっきと同じように私を抱きながら眠りにつく。
私も彼の心地よい腕の中で、もう一度眠りについた。