夢から始まるホントの恋
理科室に入り、野沢がダルそうに棚を探し始める。
「ったく、めんどくせぇなぁ…」
夢で見た台詞と同じ。
変だな、ただの夢なのに。

私はそこら辺にあったフラスコと試験管を手にする。

「理科の準備とか、だりぃ…」
それも、もう聞いた。
おかしい…、今日見た夢とこんなに似てるの…?
似てるって言うか、同じだし。
これじゃ正夢になったみたいじゃん。

「あっ!お前それじゃね!」
野沢が私の右手を指さして言った。
夢と同じ様に。
「やっぱそうじゃん!ったく、センセー場所ぐらい教えて欲しいよな」
「う、うん」
夢と同じ、適当な返事を交わす。




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