夢から始まるホントの恋
すっかり元気になった私は咲と保健室を後にし、廊下を歩き出した。
咲とは悔しくも違うクラスになってしまったが、仲良し度は下がる訳じゃない。
長い階段を登り終わって、咲が私に一度手を降って自分のクラスに小走りして行くのを見守ってから、私もゆっくりと歩き出した。
クラスまでの廊下を歩いていると、後ろからパタパタと足音が聞こえた。
不意に振り返ると、そこには大嫌いなクラスメイト、野沢怜央がいた。
野沢と目が合ってしまい、目を逸らそうと前を向く。
私が少し早歩きになると野沢が私の前に回り込んできて、通せんぼでもするように両手を広げた。
「何?というかなんでここに?もう1時限目始まってるし」
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