夢から始まるホントの恋
「良かったぁー…」
返ってきた答えは不思議でしかなかった。
良かった?何が良かったのよ。
「何が?」
「あー…いや、足怪我したの俺のせいかもって思ってて。でも治って良かった。」
何それ。私の心配?
野沢のせいなんかじゃない。私がただ転けただけ。
「足悪くなってたら俺どーすればいいか…」
不器用なりに私のことを心配してくれたのか。分からないけど、顔が緩んだ。
「ふっ、ふははっ…馬鹿だなぁ」
「ちょ、何笑ってんだよ!馬鹿じゃねぇーし!」
野沢もそう言いながら笑い出した。
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