夢から始まるホントの恋
電車から降りてくる人々を待ってから、私も電車に乗り込んだ。
8時の電車は通勤、通学時間なのか混んでいて、椅子は全部座られていた。

ドアに少し体重をのせてから、スカートのポケットからスマホを取り出し適当にスマホのディスプレイを見る。
クラスのグループLINE、他の人のSNSの投稿を見ていると、電車は私の降りる駅に止まった。

駅を出てスマホをポケットにしまうと、後ろから私の目が手で覆われた。
「だーれだ!」
無邪気な可愛らしい声が聞こえる。
「もー、咲。バレバレだよ」
私が苦笑しながら後ろを振り返ると、にっこりと私に笑いかける咲がいた。
笑顔が眩しい。眩しすぎる。
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