夢から始まるホントの恋

本当は

授業も部活も全部終わって、伸びをしながら昇降口を出たところだった。
咲が後ろから私の両肩をとんっ、と軽く叩いた。
「琴音!良かった会えたー!」
咲って何でこんなにも可愛いんだろうと思いながら、咲に言葉を返す。
「咲!…あれ、部活は?もう終わったの?」
「うん。今日は早めに終わったんだ〜!」
子供のようにニマニマ笑う咲が可愛かった。
私が家路に体を向け、一歩を踏み出そうとすると、咲が私の左肩をツンツンとつついた。何だろうと思って咲に顔を向けると、咲はニヤニヤと口角をゆっくり上げて言った。
「荻原先輩、部活中じゃない?見に行く?」
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