夢から始まるホントの恋
第2章

好きなはず

「荻原先輩のことは?好きなの?」
朝。教室のある階に向かう途中。咲に質問された。
「うわっ」
足を踏み外した。階段で転ぶの何回目だ。
「えっ!?ちょっと、…琴音!!」
咲が手を伸ばしているのが見える。
自分の視界が斜めになっていくのが、スローモーションのように遅く感じた。
これから起こるであろう衝撃と痛みに耐えられるよう、体にぐっと力を入れ、頭を守るように手で覆った。
咲が私の名前を呼んでいる。
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