夢から始まるホントの恋
「わざわざ言わなくていいでしょ、もう」
「ふーん…?」
咲が横目で私を見て、口角を上げる。
「ちょっとホントに殴るよ!?」
「ちょっとぉ、琴音ちゃんこーわーいー」
「うざー!」
二人でお腹を抱えて笑い合う。

咲を一発殴ってやろうかと思ったけど、好きか嫌いかはどうあれ、私の胸が高鳴っていたことは事実だった。

また、助けてもらっちゃったな…
あれ…そういえば忘れかけてたけど、私野沢とキス、しちゃったんだった!!
急にバタバタし始めた私にびっくりしたのか咲が体を震わせた。


放課後。今日は部活がない日なので、久しぶりに図書室でゆっくりするのもアリかもしれない。
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