硝子の枕①/プチな悪意のブロッサム💖【エロティックブラックの読切り第1話です♪】

その2

その2


ザーッ…!

淡いピンクとパステルグリーンを基調とした、こじんまりなリッチネル004号室バスルームで、若村は頭からシャワーを被り、相反するメンタル模様を自己に突き付け中であった…。
既に5分以上も~~。

そこには、心地よいシャワーの湯ですべて洗い流したい偽善者の自分と、たった今、ベッドの中でゲットしたての己の身を覆ってる非日常のぬくもり感を剝ぎ落されたくないホンネの自分…。
その双方による割と劇な葛藤が蒸気ばっていたのだ。

”しかし…、余命いくばくって胸の病に冒されてるのに、あのはち切れんばかりのむっちりな胸とピチピチのボディーは意外だった…。こっちの事情を忘れてコーフンしてしまった。うかつにも…。”

”でも、有村が悔いを残すことは避けたかった…。だから…”

そうは言っても!

そうであったのだ~~❣

カレ、若村ジンヤは、この春新赴任先の高校で出会ったばかりの2年に進級した女子生徒、有村ミクに今生の願いを…、切ない切羽詰まった望みごとを投げ込まれたのである。

「先生…、イキナシですいませんが、ワタシ、先生を一目遠目で見て、一言交わして好きになりました。本来なら、コドモなワタシなどがこんなこと口にできません。でも、ワタシには時間がないんで…。高校もコドモも卒業して、それでもアナタが忘れなくなって初めてぶつけるセリフですが、ワタシ事情アリなんで、今言います!…一度でいいんです。ワタシを抱いてください💛}

「❓❓❓」

真昼間...、学び舎の休み時間で生徒たちが行き交い声が飛び交う中での告白というか、この爆弾オファーに、若干27の新人♂教師はのけ反った&固まった…。
トーゼン…。

しかし…、この後のその2年女子生徒…、髪はショートカットで小柄な有村ミクの補足で、カレはカノジョの手の掌に乗った。



💖💖💖



”オレは迷ったが、こうして彼女のリクエスト通りリッチネルという、ここの地元じゃあ若者のステータスらしいラブホの一室でベッドインした…。持病の悪性喘息はコロナ禍で日常不可避となったマスク生活での乾燥が遠因でヤバイ悪化症状を負ってると告白されて…。去年は全授業の3分の1を欠席してたという”

“で…、昨年末、急激な発作で死をも導くリスクがあると宣言されてって!かわいそうに…。これからの、たっぷりな未来が病魔に奪われるっていう子の純心は受け止めるべきと…”

このあとのカレの口上(但し胸の内!無言!)は言わんかなであった。

”教職の身にあるオレが女子生徒との肉体関係など、ゼッタイNGだし、淫行基準でも犯罪ギリギリラインだって!百歩譲って相互愛し合っての上でってことでも、社会モラルで照らせば鬼畜以下の所業さ…。でも、もがき苦しんで、この結果に及んだ…。覚悟はしよう…”

ここまでアタマの整理がついたところで、悩める新米教師はシャワーの栓を止めた…。





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