2次元で恋をする私の邪魔をしないでください
「...」
乙女ゲームから出てきたようなイケメンに凝視する私。
それを緊張してると勘違いしたらしい下咲先輩。

「あ、場所変えよっか?」
言い出しにくいことだと察したのか私の言葉ににこりと微笑み歩き出す下咲先輩。

下咲先輩に付いていけばいいのかな。
そのまんま下咲先輩に着いていき着いた先は体育館裏。
「実はですね」
やばい緊張する。
ゴホン、少し喉を整えて下咲先輩を見る。
「ゆっくりでいいよ、ちゃんと聞いてるからね」
どこまでも私のペースに合わせてくれる下咲先輩。
こんな、下咲先輩だからやられんだな……。
「これ!読んでください!」
ピンクの便箋を下咲先輩に渡した。

ピンクの便箋を受け取ると微笑む下咲先輩。
マジで乙女ゲームから出てきた人みたいだ。
まつ毛長い。

「有難う。...けど、僕今は誰とも付き合う気は無いんだごめんね、これは貰っておくね。」
僕、今どきの方でも使われるんですね最高です。

「いえ、受け取っていただけただけでいいです。今の言葉本人に伝えておきますので」

内心、普段近寄れないイケメンにはぁはぁしながら平然を保つ。
ミッションは達成したのでそのまんま踵を返し私は歩きだした。もう用はないしね。
まるで私が振られているように見えるだろう。
違いますよ。私告白するのは2次元だけって決めてるからね。

「...ちょっと待って」
何故か、引き止められました。
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