「お嬢さんを俺にください!」

「優里愛…」



ーーー



急に陽介がキスしてきた

躱せなかった



ワインの味



陽介、酔ってる



ーーー

ーーー

ーーーーー



キスされながら
そのままソファーに押し倒された



「優里愛、まだ思い出せない?」



「なにが?」



「僕を好きだった気持ち」



「思い出したよ」



「それなら良かった
これこらもっと好きになると思う
ふたりで幸せに…………………………………」



思い出したよ



私は陽介を好きじゃなかった



だからあの日
私は陽介から逃げたんだよ



ーーー

ーーー



全身が陽介の熱で支配される



好きじゃない香水の匂いと
好きな人の匂いが混ざり合う



「う…」



吐きそう



「優里愛、どーした?」



「ごめんなさい…う…」



「シャワー浴びる?」



「んーん…帰りたい」



陽介といても
私、幸せになれない



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