「お嬢さんを俺にください!」

膝を抱えて
ユーヤのアパートの前で
帰ってくるかわからないユーヤを待った



自分の家に帰ることは考えてなかった



寒くてマフラーで顔を隠した



あの日も寒かった



寒くて身体が動かなくて…

だんだん意識がなくなってきて…



そしたらユーヤが拾ってくれた



ユーヤを思い出したら
少し気持ちが暖かくなった



ユーヤのことを考えてる時間は
幸せな気持ちになる


陽介は一緒にいても
幸せな気分にならないのに



でも

ユーヤが帰ってきて
もしあのお菓子屋さんが一緒にいたら…

そしたら私はどこに行こうかな?


それを考えたら
また寒くなった



< 197 / 243 >

この作品をシェア

pagetop