「お嬢さんを俺にください!」

「え!レーニャ!」



ユーヤの声が聞こえて
顔を上げた



そしたらユーヤがいた

ひとりだった



よかった



「ユーヤ…おかえり…」



自然と笑顔になる

温かくなる



「レーニャ、ずっとそこにいたの?
寒かっただろ」



ユーヤの手が伸びて
私の手を自然と引き上げてくれる



優しくて温かい



「来るの知ってたらカギ開けておいたのに…
今日、クリスマスだから絶対来ないと思ってた」



カギを開けながらユーヤが言った



そーだよね

クリスマスだよ



だから私はユーヤに会いたかった

ユーヤは私に会いたくなかった?



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