「お嬢さんを俺にください!」
「初めてのデートは映画にする?」
「え、ヤダよ
だってユーヤ寝ちゃうんでしょ」
「じゃあ、どーする?
どこか行きたいところある?」
「それより、寒いから…」
「うん、寒いね
今夜、雪降るとか言ってたね」
「手、繋いでよ
だってデートだよ」
「そーだね
デートだった」
「もぉ!ユーヤ
素っ気ない!デートなのに!」
「ごめん
俺、なんか緊張してるかも…」
レーニャの手を繋いだ
初めてレーニャに会った時とは違って
温かくて柔らかい
レーニャ、表情も違う気がする
最初の頃より穏やかで
最初の頃も可愛かったけど
今は愛おしい
それは俺の感情か
「私も緊張する
ハハ…ユーヤの手、あったかい!」
「レーニャの手もあったかいよ」
俺の学校の制服
レーニャの学校の制服
無い組み合わせ
周りの視線がちょっと気になる
ヤンキー学校とお嬢様学校
対象的な学校
「ねぇ、今日ユーヤのアパートがいい」
「え…あー…」
やっぱり俺と歩くの恥ずかしいよね
「カレシの部屋で、お家デート♡」
「え…?」
「ん?」
「や…」
「いいよね!
じゃあコンビニでなんか買って行こう!」
「うん…」
俺って
レーニャのカレシなんだ
はしゃぐレーニャに
周りの視線が集中した
みんなが思ってることはきっと…
不釣合
わかってる