偽りのはずが執着系女装ワンコに娶られました
しばらくしてリビングに戻ってきた秀は、同じバスローブ姿だというのに、色香が凄まじく、露わになっている鎖骨や胸もとから人を惑わすフェロモンでも放っているのかと思うほどだ。
ほどなくして秀に横抱きにされた恋は寝室のキングサイズのベッド上へと横たえられ、秀によって組み敷かれている。
「本当にいいのか?」
「うん」
最後にお伺いを立ててきた秀にそう答え、秀との甘やかなキスに酔い痴れているうちいつしかバスローブは脱がされ、同じように素肌を晒した秀と抱きあっていた。
互いの素肌と素肌が触れあう感触がなんとも心地いい。
そこに、官能的な動きで素肌を這い回る秀の手が加わり、奥底に眠っていた雌の本能を呼び覚まし、官能を高めてゆく。
その頃には優しかった口づけも、激しさを増していて、微かな唇のあわいから恋の唇の柔らかさを堪能していたはずの秀の熱い舌が口腔内に差しこまれていた。
咥内を蹂躙しはじめた秀の、ぬるぬるとした舌の感触さえも心地よく感じる。
いつしか秀の大きな手が豊かな胸の膨らみをすっぽりと包み込むように捉えており、ふにふにと揉みしだかれるたびに、艶めかしい吐息と一緒に甘い声音を漏らしていた。
「はぁ、あっ、やぁ……ん、ふぅ」
それが恋の鼓膜を打ち振るわせ、羞恥をも煽ってくる。
恍惚に酔い痴れながらも、このまま順調にことが運べば秀だけのものになれる。そう思うと嬉しさで自然と目元が潤んでゆく。