偽りのはずが執着系女装ワンコに娶られました
気づいたときには、甘美なキスで口腔を蹂躙し尽くしていたはずの、カレンの大きな手により、恋の華奢なスタイルの割には、女性らしい豊かな丸みを帯びた胸の膨らみは、むんずと鷲掴みにされており。
「あっ、はぁ……んぅ」
無意識に半開きとなった恋の、微かな唇のあわいから、鼻から抜けたような、悩ましげな甘ったるい声音がまろび出る。
そんなタイミングで、ふにふにとたわわな果実の質量と柔らかさを確かめるようにして、揉み込みつつ。
「穢れを知らない恋の身体はどこもかしこも綺麗だな。それに触り心地も申し分ないし、感度も頗るいい。なにより俺の手で善がる恋は途轍もなく可愛いくて、どうにも堪らない」
キスこそ中断しているものの、互いの唇を触れあわせたままの状態で、恋への称賛と感想とを恥ずかしげもなく口にするカレン。
途端に、恋は顔どころか全身から火でも噴くんじゃないかと思うほど、カァッと紅潮し全身を滾らせる。
そんな初心な反応を見せる恋のことを、存外愛おしげに見遣ったカレンが破顔する。
今にもとろんと蕩けてしまいそうな、極上の微笑だ。
涙が滲んで潤みを帯びた視界にアップに映し出されているカレンの、色香ましましの綺麗な微笑に恋の身も心も釘付けになる。