【電子書籍化】独身貴族になりたいんです!〜毒姉回避のために偽装婚約を結んだ人形令嬢は、エリート騎士に溺愛される〜
「けれどブラントさま、忙しい貴方の手をわずらわせるわけには……」
「いえいえ。忙しいのはお互い様です。そこに男性だから、女性だからという括りはないでしょう?」
「それは……おっしゃる通りだと思いますわ」
性別が『女性』だからというだけで、軽視する男性はごまんとんいる。全く同じ仕事をしていても、だ。
ブラントのように言ってくれる男性は寧ろ珍しい。これまで交わしてきた文官たちとの会話を思い返しつつ、ラルカの心がほんのりと温かくなる。
「それに、僕はもう二度と、貴女をお姉さまの件で苦しませたくありません。
大丈夫。そういう根回しや交渉は得意ですから。ラルカは大船に乗った気でいてください。
僕は貴女のためにできることがあることが、とても嬉しいのですから」
ブラントの言葉は、あまりにも優しく、頼もしい。ラルカの目頭が熱くなった。
「ありがとうございます、ブラントさま。そうしていただけると、本当にとても助かります」
「婚約者として当然のことです。どうぞ、お任せください。
ところで、イベント当日は沢山人が集まりそうですね。僕の方からもアミル殿下に状況をお話して、警備を強化できるようにしておきますね」
「……! そんなことまでしていただけるのですか?」
「いえいえ。忙しいのはお互い様です。そこに男性だから、女性だからという括りはないでしょう?」
「それは……おっしゃる通りだと思いますわ」
性別が『女性』だからというだけで、軽視する男性はごまんとんいる。全く同じ仕事をしていても、だ。
ブラントのように言ってくれる男性は寧ろ珍しい。これまで交わしてきた文官たちとの会話を思い返しつつ、ラルカの心がほんのりと温かくなる。
「それに、僕はもう二度と、貴女をお姉さまの件で苦しませたくありません。
大丈夫。そういう根回しや交渉は得意ですから。ラルカは大船に乗った気でいてください。
僕は貴女のためにできることがあることが、とても嬉しいのですから」
ブラントの言葉は、あまりにも優しく、頼もしい。ラルカの目頭が熱くなった。
「ありがとうございます、ブラントさま。そうしていただけると、本当にとても助かります」
「婚約者として当然のことです。どうぞ、お任せください。
ところで、イベント当日は沢山人が集まりそうですね。僕の方からもアミル殿下に状況をお話して、警備を強化できるようにしておきますね」
「……! そんなことまでしていただけるのですか?」