【電子書籍化】独身貴族になりたいんです!〜毒姉回避のために偽装婚約を結んだ人形令嬢は、エリート騎士に溺愛される〜
(結婚? わたくしが?)
つい先日、強制退職の危機を免れたばかりだというのに、更なるピンチに見舞われてしまった。
メイシュがあんな風に言うからには、結婚後は間違いなく仕事を続けさせてもらえない。侍女と文官の仕事の棲み分けを誤魔化すのとはわけが違う。
(どうしましょう)
ラルカとしては、まだまだ仕事を続けていきたい。
ようやく見つけた自分の居場所だ。能力だ。
主人であるエルミラにも実力を認められ、頼りにされている。簡単に諦められるものじゃない。
けれど一方で、メイシュには一刻も早く領地に戻って欲しいと思う。
これ以上、きせかえ人形のような生活を送るのはゴメンだ。
濃い化粧も、豪華なドレスも、他人が羨むような生活も、ラルカには不要だ。寧ろ鬱陶しいとすら思う。
ラルカはただ、元の自由な生活を取り戻したかった。
しかし、悲しいかな。そのためには、ラルカは誰かと婚約をしなければならない。
まるで、出口のない迷路に迷い込んだかのような気がした。
つい先日、強制退職の危機を免れたばかりだというのに、更なるピンチに見舞われてしまった。
メイシュがあんな風に言うからには、結婚後は間違いなく仕事を続けさせてもらえない。侍女と文官の仕事の棲み分けを誤魔化すのとはわけが違う。
(どうしましょう)
ラルカとしては、まだまだ仕事を続けていきたい。
ようやく見つけた自分の居場所だ。能力だ。
主人であるエルミラにも実力を認められ、頼りにされている。簡単に諦められるものじゃない。
けれど一方で、メイシュには一刻も早く領地に戻って欲しいと思う。
これ以上、きせかえ人形のような生活を送るのはゴメンだ。
濃い化粧も、豪華なドレスも、他人が羨むような生活も、ラルカには不要だ。寧ろ鬱陶しいとすら思う。
ラルカはただ、元の自由な生活を取り戻したかった。
しかし、悲しいかな。そのためには、ラルカは誰かと婚約をしなければならない。
まるで、出口のない迷路に迷い込んだかのような気がした。