【電子書籍化】独身貴族になりたいんです!〜毒姉回避のために偽装婚約を結んだ人形令嬢は、エリート騎士に溺愛される〜
39.約束
「ラルカ!」
舞台袖に着くと、エルミラがラルカのことを待ち構えていた。彼女はラルカをギュッと抱きしめ、微かに声を震わせる。
「良かった! すごく――――すっごく心配したんだからね⁉」
王族である以上、エルミラは表立って動くことができない。周囲に動揺を悟らせてもいけない。
騎士や女官達から報告を受けながら、一人ヤキモキしていたのである。
「ご心配をおかけして申し訳ございません、エルミラさま。ご覧の通り、ピンピンしておりますわ」
「当たり前よ! 貴女が無事じゃなかったら、タダじゃ置かなかったんだから!」
今にも泣き出しそうなエルミラの表情に、ラルカは目元を和ませる。
「ありがとうございます。
それで――――事前にお伝えしましたとおり、本日の主役たちを連れてまいりましたの」
ラルカはそう言って、孤児院の子供たちを振り返る。
彼らにも、エルミラやアミルが王族であることは分かるらしい。緊張のあまり身体を強張らせた。
舞台袖に着くと、エルミラがラルカのことを待ち構えていた。彼女はラルカをギュッと抱きしめ、微かに声を震わせる。
「良かった! すごく――――すっごく心配したんだからね⁉」
王族である以上、エルミラは表立って動くことができない。周囲に動揺を悟らせてもいけない。
騎士や女官達から報告を受けながら、一人ヤキモキしていたのである。
「ご心配をおかけして申し訳ございません、エルミラさま。ご覧の通り、ピンピンしておりますわ」
「当たり前よ! 貴女が無事じゃなかったら、タダじゃ置かなかったんだから!」
今にも泣き出しそうなエルミラの表情に、ラルカは目元を和ませる。
「ありがとうございます。
それで――――事前にお伝えしましたとおり、本日の主役たちを連れてまいりましたの」
ラルカはそう言って、孤児院の子供たちを振り返る。
彼らにも、エルミラやアミルが王族であることは分かるらしい。緊張のあまり身体を強張らせた。