【電子書籍化】独身貴族になりたいんです!〜毒姉回避のために偽装婚約を結んだ人形令嬢は、エリート騎士に溺愛される〜
「人々の価値観が少しずつ変わりつつあるとは言え、わたくしのような考えを実際に受け入れてくださる男性がどれだけ居るでしょう?
ブラントさま。
貴方はわたくしの気持ちを聞いてくださった。笑わずに受け入れてくださった。
そして、わたくしの願いを叶えてくださったのです。
ですから、どんな事情があろうと、貴方はわたくしの大事な恩人。どうか、わたくしにお礼を言わせてください。
婚約を解消したあとも、できる限りのことをさせていただきたいと思っております」
ラルカの真剣な眼差しに、ブラントは静かに目を瞠る。
それから、眩しげに目を細め、そっと身を乗り出した。
「わかりました。
でしたら、これから僕等の間に『ごめんなさい』はナシにしましょう。
互いに負い目はなし。
今後は『感謝』を基にした等価交換、ということでよろしいでしょうか?」
まるで悪戯を思いついた子どものようなブラントの表情に、ラルカはクスリと笑い声をあげる。
「ええ。そうしていただけると、とても嬉しいです。
ブラントさま、改めて、ありがとうございます」
二人は顔を見合わせ、微笑み合う。
「僕からも改めて――――ありがとう、ラルカ」
ブラントはラルカの頬を優しく撫で、うっとりと目を細める。
あまりにも優しいその表情に、ラルカは思わず頬を染めた。
ブラントさま。
貴方はわたくしの気持ちを聞いてくださった。笑わずに受け入れてくださった。
そして、わたくしの願いを叶えてくださったのです。
ですから、どんな事情があろうと、貴方はわたくしの大事な恩人。どうか、わたくしにお礼を言わせてください。
婚約を解消したあとも、できる限りのことをさせていただきたいと思っております」
ラルカの真剣な眼差しに、ブラントは静かに目を瞠る。
それから、眩しげに目を細め、そっと身を乗り出した。
「わかりました。
でしたら、これから僕等の間に『ごめんなさい』はナシにしましょう。
互いに負い目はなし。
今後は『感謝』を基にした等価交換、ということでよろしいでしょうか?」
まるで悪戯を思いついた子どものようなブラントの表情に、ラルカはクスリと笑い声をあげる。
「ええ。そうしていただけると、とても嬉しいです。
ブラントさま、改めて、ありがとうございます」
二人は顔を見合わせ、微笑み合う。
「僕からも改めて――――ありがとう、ラルカ」
ブラントはラルカの頬を優しく撫で、うっとりと目を細める。
あまりにも優しいその表情に、ラルカは思わず頬を染めた。