【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。


 レイヤは「フォークとスプーン必要だよな。持ってくな」とスプーンとフォークをリビングへと持っててくれる。

「ありがとう」

 ミネストローネのスープパスタの入ったカップを並べると、レイヤは白ワインを開け始める。

「アユリも飲むだろ?」

「うん、たまにはいいよね」

「ああ、たまにはな」

 普段からあまりお酒を飲むことなんてないけど、たまにはこういう日があってもいいよね。

「いただきます」

「いただきます」

 白ワインで乾杯すると、レイヤは「白ワイン、たまに飲むと美味いな」と笑う。

「うん、美味しいね」

「スープパスタも美味いよ、アユリ」

「ほんと?良かった」

 レイヤは「マジで美味い」とスープパスタを食べ進めていく。

「熱くないの?」

「そんなにかな」

 私なんて猫舌だから、熱くて食べられない。フーフーしながらじゃないと食べれそうにない。

「アユリ猫舌だもんな」

「熱いものが苦手なの、昔から」

 フーフーする私を見て、レイヤは「アユリのそういうとこが可愛いんだけどな」と微笑んでいる。

「あ、そういえば話って?」

 そう聞かれて「あ、レイヤからいいよ」と答えたけど、「アユリからでいいよ」と言われてしまう。
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