【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。


 そう言われたら、断われない。 だってレイヤはいつも、頑張ってくれているから。

「うん、分かった」

「ありがとう」

 ご飯を食べ終えた後、私たちは一緒にお風呂に入る。

「アユリ、もっとこっちへ」

「え、でも……恥ずかしい」

 レイヤは特に恥ずかしがることもなく、「いいから、こっちに来いよ」と私の身体を包み込むように引き寄せる。

「レイヤ……っ」

 レイヤは私の身体を抱きしめたまま、私の耳を甘噛みしていく。

「ほんと、可愛い反応するな」

 耳元が弱いのを知っているレイヤは、私の恥ずかしがる素振りを見て微笑んでいる。

「ダメッ……くすぐったいっ」

「これがいいんだろ?」

 その言葉に私は「いじわるっ……」と呟く。

「ほんと、アユリのそういうとこ可愛いね」

「ねぇ、私のことからかってる……?」

 レイヤにそう聞くと、レイヤは「からかってないよ。構ってるだけ」と言ってくるけど、やっぱり意地悪なんだと思って「ほら、やっぱり意地悪してる……」とレイヤに言い返す。

「意地悪じゃない。アユリが可愛いから、構いたくなるんだよ」

 レイヤは私の顔を振り向かせ、唇を啄むように重ねてくる。
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