【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
ミズキさんのお母さんは、私に「初めまして。ミズキの母です」と微笑みかけてくれた。
「初めまして。妻のアユリです」
「アユリさん、と言うのね」
「はい」
ミズキさんのお母さんは、私のカバンに付いているマークを見て、「もしかして……妊娠されてるの?」と聞いてくる。
「はい」
「そう……おめでとう」
「……ありがとうございます」
ミズキさんのお母さんは、レイヤと私に「良かったら、家に来ない?」と誘ってくれた。
「え、でも……」
「ぜひ、いらっしゃって。きっとミズキも、喜んでくれると思うわ」
私たちはその言葉に甘えて、ミズキさんの家にお邪魔することにした。
「はい。どうぞ」
「ありがとうございます」
「ありがとうございます」
ミズキさんのお母さんは、レイヤに向かって「レイヤくん、元気そうね」と微笑んでいる。
「はい。おかげ様で」
「本当に良かった。 あれから全然顔を見てなかったから、どうしてるのかと思ってたのよ」
ミズキさんのお母さんは、レイヤのことを心配してくれているみたいで、レイヤの姿を見ていなかったことで、レイヤが街からいなくなってしまったのではないかと心配していたらしい。