【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
■第一章
* * *
そして次の日の夜。
「アユリ」
待ち合わせした目印の橋にやってくると、レイヤがそこに立っていた。
「レイヤ、お待たせ」
レイヤは「ううん、全然待ってないよ」と優しい言葉をかけてくれる。
「じゃあ、早速行こうか、奥さま」
私の手を引くと、レイヤは歩幅を合わせて歩き出す。
「あのさ、レイヤ」
「ん?」
「……ううん、楽しみだね」
私はレイヤに言おうと思った。レイヤは私のことを好きになってくれているのか。
でも言えなかった。……聞くのが怖かった。
「アユリもきっと喜ぶと思うよ」
笑顔を見せるレイヤに、私は胸がぎゅっと締め付けられる。
「……っ」
レイヤと結婚して二年ほどになる。このままずっと夫婦でいられたら、それでいいって思ってた。
でもそれは違うのかもしれない。 夫婦でいるには、秘密なんてあってはならないよね。
「ここだよ、アユリ」
「ここ?」
「そう。さ、入ろう」
レイヤに手を引かれて、お店の中へと入る。
「いらっしゃいませ」
店内はとてもレトレチックな雰囲気だった。夕食時だからか、店内はたくさんのお客さんで賑わっている。
「ご予約のお客様ですね」
そして次の日の夜。
「アユリ」
待ち合わせした目印の橋にやってくると、レイヤがそこに立っていた。
「レイヤ、お待たせ」
レイヤは「ううん、全然待ってないよ」と優しい言葉をかけてくれる。
「じゃあ、早速行こうか、奥さま」
私の手を引くと、レイヤは歩幅を合わせて歩き出す。
「あのさ、レイヤ」
「ん?」
「……ううん、楽しみだね」
私はレイヤに言おうと思った。レイヤは私のことを好きになってくれているのか。
でも言えなかった。……聞くのが怖かった。
「アユリもきっと喜ぶと思うよ」
笑顔を見せるレイヤに、私は胸がぎゅっと締め付けられる。
「……っ」
レイヤと結婚して二年ほどになる。このままずっと夫婦でいられたら、それでいいって思ってた。
でもそれは違うのかもしれない。 夫婦でいるには、秘密なんてあってはならないよね。
「ここだよ、アユリ」
「ここ?」
「そう。さ、入ろう」
レイヤに手を引かれて、お店の中へと入る。
「いらっしゃいませ」
店内はとてもレトレチックな雰囲気だった。夕食時だからか、店内はたくさんのお客さんで賑わっている。
「ご予約のお客様ですね」