【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
■第四章
それから一ヶ月後の夜二十二時すぎ。
「あっ……ん」
私は寝室のベッドの上で、レイヤと身体を重ね合っていた。
「アユリ……好きだよ」
レイヤは私が好きだって言ってくれた。 でもなぜか、レイヤその表情は悲しげに見える。
「レイヤ……?」
レイヤは私の頬にそっと触れ、「アユリ……俺が好きだって言って」と唇を重ねてくる。
「ん……好きっ……」
私はレイヤに好きだと言った。 掠れるような声で、好きだと言った。
レイヤは悲しそうな表情から、少しだけ安心したような表情を見せる。
「ん、あっ……っ」
その後私は、レイヤの身体の熱に溶かさるように、唇を重ねながら激しく抱かれた。
「ん……」
翌朝目が覚めると、レイヤは私を抱きしめたまま眠っていた。
レイヤの熱い温もりが心地よく感じていた私は、この温もりがなくなるのを恐れているのかもしれないと思った。
レイヤが隣にいないと考えた時、私はきっと苦しいだろうなと思った。
「……おはよう、レイヤ」
レイヤの温もりから離れるように、私はベッドから抜け出してワンピースに着替えた。
キッチンでお湯を沸かし、コーヒーを淹れた私は、ソファに座りこむ。