【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
「開けてみて」
そう言われた私は、「うん」と頷きゆっくりとその包みを開けた。
「え、これ……」
その包みの中には、持っているくまのぬいぐるみに似ているくまのぬいぐるみが入っていた。
「くまのぬいぐるみだよね?」
「そう。この前腕取っちゃったから、そのお詫びにね」
レイヤってば……。
「別にいいのに、わざわざここまでしなくても」
そう言ったけど、レイヤは「いや、これはお詫びなんだ。受け取ってくれ」と言い返す。
「うん、ありがとう。大切にするね」
可愛いらしいくまのぬいぐるみは、ふわふわで触り心地も良かった。
「新しい相棒が増えたな」
「相棒……たしかにね」
新しい相棒をゲットした私は、ちょっとだけ嬉しい気持ちになった。
「レイヤからのプレゼント……って思ってもいいの?」
「だってそれは、アユリへのプレゼントだからな」
レイヤはやっぱり優しい人だ。こうやって私に気を遣ってくれる。
「……ありがとう」
レイヤからのプレゼント、大切にする。可愛いくまのぬいぐるみ、すごく嬉しいから。
「さ、赤ワイン来たみたいだよ。飲もうか」
「うん、飲もう」
今日は楽しく食事をしたい。