【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
「うん……。レイヤともう少し仲良くしてほしいって、私からお願いしたの」
「はっ!?」
お前、いつの間にそんなことを……?!
「そしたら、姉ちゃんはほんとに甘いなって言われて……。アイツは姉ちゃんと結婚してるのに、他の女を抱きしめるような男なんだぞ? そんな男と幸せになれる訳はないって、そう言うの」
マジかよ……。これは多分だけど、カナトから俺への宣戦布告か?
俺が朝、カナトにあんなことを言ったから、それに腹が立って逆襲しようとしてるのか?
カナトのヤツ……とことん、俺をアユリから引き離すつもりか?
「レイヤのことを信用して傷つくのは姉ちゃんだし、苦しくなるのも姉ちゃんなんだぞ?そんな男と結婚して、本当に良かったと思ってるのか?……そう聞かれて、私はレイヤのこと愛してるから、大丈夫だって言ったの。だけどカナトは、あんな馬みたいな男じゃ、姉ちゃんのことは守れないって言うの」
はっ?馬……? 俺が馬だって?
なんだそれ。馬はないだろ、馬は! 俺は人間だ!
「レイヤは私のこと、愛してるんだよね?」
「もちろん、愛してるに決まってるだろ。俺にはお前だけだって、何回も言ってるだろ?」
「……うん」
このままじゃ……まずいな。