【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
✱ ✱ ✱



 レイヤが帰ってきたのは、日付が変わってからだった。

「ただいま」

「レイヤ!おかえり……!」

 私は玄関まで走り、レイヤに抱きついた。

「アユリ、起きてたのか?」

「レイヤ、会いたかった……」

 私の頭を優しく撫でながら、レイヤは「遅くなってごめん」と私を抱きしめ直してくれる。

「遅いよ、もう……」

「ごめん。俺も会いたかった」

 私はレイヤのネクタイを引っ張ると、そのままレイヤの唇を勢い良く奪う。

「っ、んっ」

 レイヤからはお酒のニオイがする。そのニオイだけで、私も酔いそうになる。

「アユリ、どうした?」

「レイヤ……もう一回キスして」

 私のわがままにも、レイヤは「いいよ。俺もしたかいから」ともう一度、唇を重ね合わせてくれる。

「ん……レイ、ヤッ……」

 レイヤとキスをするだけで、レイヤに抱かれたくなってしまう。

「アユリ……いい香りがするな」

「それ、シャンプー……」

 レイヤは私のパジャマに手を入れると、ブラの上から私の胸を優しく揉みだす。

「あっ、ダメッ……ここで……」

「アユリ、ベッド行こうか」

 レイヤは私をお姫様だっこすると、私を寝室へと静かに運ぶ。
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