お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。




大人同士、親同士にしか分からないことがあるように、連れ子同士で子供の私たちにしか分からないものがある。

やっぱり最初からスムーズにいくとも思っていなくて、このパターンはもちろん予想していた。


だからここは私に任せてもらいたいところがあったり。



「大丈夫よ。私の娘は抜けているところがほとんどだけど、しっかりしてるから」


「お母さんっ、それ嬉しいようで嬉しくないから…!」



そんな母娘の飾らない言い合いを見つめて、肩の力をストンと落としたおじさんは優しくうなずいた。



「じゃあお言葉に甘えてゆらちゃんにお願いしようかな。七兎の部屋は階段を上った突き当たりの部屋だよ。
それから、その隣はゆらちゃんの部屋だから好きに使ってくれていいからね」


「はい!ありがとうございます」



かなりのシャイボーイだったり…?

厄介な人見知りっておじさんは言っていたけれど、きっと慣れれば仲良くなれるはず。



< 12 / 261 >

この作品をシェア

pagetop