お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。
ナナちゃんへの愛情
ここ最近、変わったことが大きく3つほどあります。
まずはいちばん分かりやすいところで言うなら、友達の様子がおかしいです。
「……す、スカート…!?えっ、生足…?本人…なの?」
「……やっと見つかったんだよ」
「すっごくかわいいよ雅…!!というより、美脚っ!」
今まではたとえ始業式だとしてもジャージ姿で、先生に注意を食らっていたほどだというのに。
きっちりと袖が通された女子制服姿はリボンが外されているものの、それもまた着こなされている。
クラスメイト全員が口をぽかーーん。
「ちょっと雅なにがあったのよ!?頭でも打っちゃった!?」
「おいっ、そんな女みたいな格好っ、ににに似合ってねーぞお前っ!」
「……いいだろ別に。たまにはイメチェンで」
いやいやいや!
すっごい似合ってるよ…!?
男子だってそんなこと言ってるけど、言葉をどもらせて顔を赤くさせてるし…!
確かに最近の雅はぼーっとしているというか、上の空って感じだった。
でも私も私で自分のことでいろいろあったから、詳しく聞いてあげることができなくて。