お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。
そう言って、雅は立ち上がった。
決着ってなんの…?
まさかナナちゃんの顔面にとうとうボールめり込ませるとか…?
そんなのだめだめ…!
このルックスにそんなことしちゃったら、さすがに全校生徒を敵に回しちゃうよ雅……!
「いつもいつも突っかかってくるよな、十波。お前はいったい何がしたいんだよ」
「それはどう考えても俺のセリフ」
「おっ、落ち着いて…?ふたりともシットダウン…!」
「「むり」」
ひゃーー!
助けて甲斐田せんぱーーい!!
ナナちゃんは何かと雅に冷たく思っている部分があって、私が雅の話をするといつも機嫌が悪くなるから。
どうして?って、毎回疑問があった。
「ゆらの気持ち知ってんでしょ」
「気持ち?って、なんの?」
「…その態度がムカつくんだよ。しらばっくれやがって」
「はあ?本当に分かんないから聞いてるんだよ」
「なら馬鹿ってことだな」
「ああ!?」と、雅さんここで武器を手にする。