お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。
ナナちゃんとの距離感
「よーしA組のみんなっ!最京高校の新学期が始まったな!今日もサイコォ~っ」
「………」
教室中、しーーん。
生徒たち、真顔……。
思わず担任の先生を3度見してしまった私は、とんでもない先生に当たってしまったと恐怖を覚えた。
「お前らっ!ほら一緒に!略して最高だけに、今日もサイコォ~っ」
なんですか、そのポーズ……。
え、これすっごいスベってるよね…?
本人は理解したうえでやってるってことでいいんだよね…?
ぐっと両手を握って片足を上げて、お尻を突き出してはくびれを見せる40半ばの人。
時代をワケわからなくさせるリーゼント、眉毛は極太、まつ毛バッサァ、パッツンパッツンの全身タイツと間違えそうな体操服。
「うわあああ最悪だぁぁぁ!!神はいないのかァァッ!!」
「俺ここに懸けてたってのに…!!くっそ、担任ガチャ失敗した!!またタモツかよ…!!」
「嫌だあ~っ!タモツってだけで他クラスから笑われるんだけどっ」