先輩(男)×2がベッタリすぎて困ります!!
とにかく今はこの先輩二人から逃げないと。


早くしないとバイトに間に合わない。



「あたしはその、用事があるので……」


「そう言ってこの前も逃げたよな?」


「別に逃げたわけじゃない、です」



実際本当に用事というかバイトあるし!



「じゃあ僕らも用事先まで着いて行っていいよね?」



良かないわ!


バイト先にまで着いてこられたらと思うと恐怖で震えてしまう。


この問答ももう何度目になるだろうか。


あたしは二人を無視して帰ることにした。


逃げるが勝ちだ。



「春香、帰ろ……っていない!」



さっきまでいたはずの春香の姿がない。



「そこにいたヤツなら俺らが来てすぐ帰ったけど?」



なんですって!?


逃げる手段を失ったあたしはあえなく観念したのだった。

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