溺愛執事と極上生活
「━━━━━風葉さん!」
「ん?あ!毬音さん!敷波(しきなみ)さん(毬音の執事)、おはようございます!」

「おはようございます、芥田神様!」
「おはよう!風葉さん、敬語!
使わない約束よ!」

「あ、そうだ!ごめんね!
つい……」
恐縮し笑うと、毬音も微笑んだ。

「さぁ!行きましょ?」

「あ、毬音さん!」
「ん?」

「私…/////」
「ん?」

「風葉様!
お待たせして、申し訳ありません!」
そこに、車を駐車した毅登が駆けつけてきた。

「え……名高…様?」

「あ、崎島田(さきしまだ)様(毬音の苗字)おはようございます。
そちらは…敷波さん。おはようございます」
丁寧に頭を下げる、毅登。

「お、おはようございます/////」
「はっ!おはようございます、名高さん」
毬音と敷波も、慌てて驚いたように挨拶をし、頭を下げた。

「え?え?
…………風葉さん、名高様と?」
「うん…/////昨日、契約したの////」

「そう!
フフ…私も、嬉しいわ!
色々、お話聞かせてね!」
「ありがとう!」



風葉と毬音は、毅登と敷波をつけ、敷地内にある東屋に向かった。
「今日は、暖かいからここでいいかしら?」
毬音の言葉に、風葉が微笑み頷いた。

「敷波。
風葉さんと二人でお話したいの。
席を外して!」
毬音が言うと、敷波が“かしこまりました”と頭を下げた。

「では僕も、少し席を外しますね!
ご朝食を持って参ります。
…………風葉様。何かありましたら、すぐにご連絡を!」
毅登は、風葉の手を優しく取り微笑んだ。
風葉は、またまた顔を赤らめながら頷いた。


「━━━━━フフ…素敵ね!名高様」
「うん////私には、もったいない人なの…////」

「そうかしら?
私には、お似合いのお二人に見えるわよ!」
「そうかな?」


それから、毅登と敷波が朝食(毬音は朝食を済ませてきたので、紅茶)を持ってきて、食べながら話すことになった二人。

「━━━━━それで、毬音さん。
お話って?」
「あ////えぇ…/////」

毬音は紅茶を一口飲んで、風葉を見た。
「私、敷波と婚約したの!」

「━━━━え!?
おめでとう!!あ!それで、指輪……!」

「えぇ!
敷波が、やっと決心してくれたの!」

毬音の左手の薬指を見て微笑んだ風葉に、毬音も嬉しそうに微笑み言った。
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